岡田利規『ゴーストユース』











「さかねさん、前田司郎と岡田利規やばいですよ。絶対観たほうがいいですよ。」


と同僚のチエちゃんに言われて、すごく気になっていて、先日行われた前田さんの(※1)は見逃してしまったのだけど、岡田さんのは近所でやっていたので、きのう見てきました。

『ゴーストユース』 作・演出 岡田利規
http://www.obirin.ac.jp/ri/pai/opap/new.html


「ゴーストユース」は、まあ一言でいうならば、三十五歳の主婦が二十歳だったときのことを回想する、という話です。青春が甘いものだったか地獄のような時期だったかさえ、僕はもう喉元を過ぎてしまったのでよく憶えていません。でも実は、当事者であったときは当事者であるゆえに、それが今と同様よく分かってなかった気がします。だったら青春のことなんて、誰にも分からないってことになりますね。とまあ、そういうことについて描く演劇を、二十歳前後の19人の俳優たちと、作ってみようと思っています。(岡田利規


35歳ぐらいの岡田さんが20歳頃のことを想いながら演出して、20歳ぐらいの学生が35歳頃のことを想いながら演じて、それを32歳の僕が観ているという感じでした。作品のテーマは「時間」だったと思います。そうですね、「時間」って何なんでしょうね?


それはさておき、僕はレクチャーに行くとできるだけ質問するようにしていて、でも今回は演劇だったので質問の時間は当然なかったのですが、こういう質問をしようと思っていました。もし、これから観に行く人がいたら、こういう視点で観るのも面白いと思うのでちょっと参考にしてみてください。

[質問1]
皆様、お疲れさまでした。いいものを見せて頂きありがとうございました。
今日、実際に演じてくれた学生のみなさんに質問したいのですが、今日演じた劇は特殊というか、一般的に想像される演劇、例えば「ブロードウェイ」や「劇団四季」、あるいは「タカラヅカ」といったものとはかけ離れていると思います。けれども、今日観ている限り、演じているみなさんは自然体というか、なんの違和感もなく、ありのままの自分を表現しているように見えました。
そこで聞きたいのですが、みなさんは今日演じた作品について「えっ!これって演劇なの?」という戸惑いを心の底では持っているのか、それとも、そういった疑問はないのか。どちらでしょうか。

[質問2]
もし、今日演じた作品を戸惑いなく、素直に受けとめているならば、さらに聞きたいのですが、今回のような作品は「岡田さんと出会ったからこそ生まれたもの」なのでしょうか。それとも「岡田さんに出会わなくても、自分の経験と自分が培う感性の延長上に、十分生まれる可能性があるもの」なのか。どちらでしょうか。

※ photo by montrez moi les photos
  http://b69.montrezmoilesphotos.com/



※1 五反田団+演劇計画2007『生きているものはいないのか』
   作・演出 前田司郎
   http://homepage1.nifty.com/mneko/play/KA/20071109s.htm