廣瀬純×青山真治トークセッション
《廣瀬純+C.シトゥアシオネス『闘争のアサンブレア』(月曜社)刊行記念》
タイトル: 運動と映画
『闘争のアサンブレア』をめぐって
■ 出演
廣瀬 純(思想家)
■ 概要
2009年、日本もついに「運動の年」を迎えた。日々のTVニュースは、闘う労働者の姿で溢れかえっている。映画なんかにうつつを抜かしているときじゃない、オレたちは生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされてるんだから。ほんとうにそうか? 2009年の日本には映画など必要ないのか。たしかに映画はプチブルの暇つぶしに過ぎないのかも知れない。しかし、まさにそうだからこそ、映画には 来るべきプロレタリアモへと呼びかける力があるのではないだろうか。そしてまた、だからこそ、『闘争のアサンブレア』に描かれるそれのようなラディカルな運動は、つねに1本のフィルムに似た様相を見せるのではないだろうか。「運動の年」にもかかわらずイーストウッドの新作にうつつを抜かすふたりによる対談。
■ 日時: 5月16日(土)18:40〜20:30
■ 会場 : ジュンク堂書店新宿店
■ 講師紹介
青山 真治 (映画作家、小説家)
1964年福岡県北九州市生れ。立教大学文学部英米文学科卒。『EUREKA』がカンヌ映画祭で受賞、同作の小説版で三島賞受賞。代表作は『Helpless』『月の砂漠』『エリエリレマサバクタニ』、小説に『死の谷95』『Sad Vacation』などがある。
1971年東京都生れ。仏・映画批評誌『VERTIGO』編集委員。著書に『美味しい料理の哲学』(河出書房新社)、『闘争の最小回路』(人文書院)、『闘争のアサンブレア』(コレクティボ・シトゥアシオネスとの共著、月曜社)、『シネキャピタル』(洛北出版、近刊予定)がある。
《感想:廣瀬純とは何者なのか?》
な、な、なんと今日は映画監督の青山真治さんにお越し頂きました。もう思い残すことはありません(涙)。。。
が、が、がぁぁぁああああああ
今日はなんと言っても廣瀬純さんでしょ!!! いやぁ、あまりこういう話はしたくないのですが、今日は本がよく売れました。ふだんトークの時ってほとんど本は売れないんですよ。でも今日はトークを聴いて「この人いったいどんな文章書いているんだ?」と興味を持って、お客様に本を買って頂けたようです(ま、一昨日の鹿島田真希さんの本も沢山売れましたけど)。
廣瀬純とは何者なのか?
という青山真治さんからの呼びかけでトークはスタートしました。この問いはあらゆる意味で的を射ています。が、青山さんは主に廣瀬さんの思考面へのツッコミだったので、僕は廣瀬さんの身体面へのツッコミをしておきます。
会場につめかけたお客さんも青山真治さん目当ての方が多く「廣瀬純って誰?」という様子でした。という僕も受付の準備をしている時、「青山真治さんお越しになりました」との声が掛かり、青山さんに軽く会釈しました。周りにいる人は青山さんの事務所の方かスタッフの方だと思い「映画のスタッフってこういう感じの人多いよなぁ」って軽く流していました。
が、なんと廣瀬純さんでした(汗)。
オ、オ、オマエか !!!
ヤラレマシタ。第一印象と壇上で話している内容がズレているというか、もはや「切断」されている。愛想のよい笑顔を振りまいた巨体に「僕はドゥルーズ+ガタリ派ですから」って言われても困ります。「ぼく柔道部ですから」と言って下さい。
でもでも、廣瀬純さんは、こんな本を書いているのです。
4.『シネキャピタル』洛北出版
う〜ん、「ぼく柔道部ですから」と言ってもらってもやっぱ困るか。書店員って本で著者のイメージ作っちゃいますからね。こちらも完璧ハズレです。だから結局、
オ、オ、オマエか !!!
ってツッコミ入れることになるんですよ。第一印象に裏切られ、著書にも裏切られ。ま、ここまで裏切られたら、もう怖くないですけどね。ズレているぐらいだとなんだか痒い感じがしますが、もう「切断」されてますから。痛くも痒くもない。こうなったら「とことん、やっちまってくれ!」と応援したいです。
最近の思想家はどいつもこいつも線が細い!(べつに最近ってこともないか)
これ、結構重要かもしれませんよ。廣瀬さんは僕がみた思想家では初めてのタイプです。イカツイし、トークもガツンとくるし。ちょっとなよっとしてみたり、フェイク入れてましたけど、基本ガツンです。こういった身体性ってやはり思考に関わってくるでしょう。そういえば、かのゴダールもガタイいいし、運動神経バリバリいいんですよね?(跳躍力がスゴイって聞いたことがある。)
青山真治さんはもうご存知でしょうが、廣瀬純さんも覚えてください。
トークの内容? 濃かったですよ。言いませんけど(キーワードは「切断」です)。
ま、廣瀬さんの本を読んでみてください。ラインナップは以下のとおり。
《廣瀬純さんの著書》
・料理くん1巻
・映画くん1巻