上島春彦×関口良一×大久保清朗トークセッション
上島春彦『血の玉座
黒澤明と三船敏郎の映画世界』刊行記念トーク
■ タイトル:『黒澤、マキノ、成瀬』
出会う人、すれ違う人 『蜘蛛巣城』を起点に
■ 日時:2010年7月2日(金)19:00〜20:40
■ 会場:ジュンク堂書店新宿店(8F喫茶コーナー)
《感想文:熱いトーク!!!》
映画には明るくないのでレポートは勘弁してやってください。 ただ今日のトークは、そんな僕でも十分に面白さを味わえて、上島さん(1959年生)、関口さん(1948年生)、大久保さん(1978年生)と異なる世代の映画好きが、黒澤、マキノ、成瀬を語ると、あの監督の、あの作品の、あの俳優の、あのシーンの、あのセリフというのはちゃんと共有しているのだけど、いやこの共有の仕方が異様で、異常で、見事なパス回しだと感心して聴いていたのだけど、いや今日はサッカーの話は一切なくて、映画のガチンコトークだったのだけど、そうそう世代の差の話で、大久保さんは中二の時にスピルバーグ経由で黒澤明を初めて知ってレーザーディスクで観たと語っていて、関口さんはビデオとかDVDとかない時代だからフィルムセンターでいろいろ観ていて、上島さんは日本では販売していない黒澤のビデオをアメリカに出張に行った友人に買ってきてもらって手に入れたなどという逸話を話してくれて、そうそう世代の差でもう一つ言うと、大久保さんは若いからバンバン言う感じで、関口さんは30%を語って100%を想像させるような含みを持たせた独特の語りで、上島さんは決して若いとは言えないけれど、どちらかと言えば大久保さん寄りで、大久保さん以上に熱くバンバン、バンバン語っておられて、ま、それ以上に異常だったのが会場のお客さんで、お三方が語るマニアックな話にどうもみんなちゃんとついていっているようで、静かな佇まいではあるけれども、うむうむ、ふむふむと、そうそう、将棋の羽生名人の考慮中のような表情で聴き入っているという...... いやはや、映画がすごいのか、先生方がすごいのか、お客さんがすごいのか、要するにみんなすごいっていうことなんだけど、そんな場を眺めていると実に心地よかったでございます。そして7月2日は成瀬巳喜男の命日でした。合掌。
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