《アラザル8》執筆のプロセス
【執筆のプロセス】《0》
締切10月19日
さあ、書くぞ!
今日は10月20日 汗。。。。。
締切を過ぎてしまったので自分にプレッシャーをかけるためにも《執筆のプロセス》をオープンにして進めたいと思います。
よろしくお願いします☆
※ 10月20日からツイッター@SakaneTigersで連投した《アラザル8・執筆のプロセス》をブログに再録しました☆ ぜひ、お楽しみください! ガオー!!
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【執筆のプロセス】《1》
まずは毎朝聴いてるこの曲からスタート!
Superfly "Roll Over The Rainbow"
【執筆のプロセス】《2》
論考のテーマは《テキトー》
戌井昭人さんの『ひっ』を読んだのがきっかけ。
【執筆のプロセス】《3》
戌井昭人『ひっ』
「あれ? これ、うまく書けてない。僕からみたらテキトー極まりない戌井さんが全然テキトーに書けてない!」
この直感レベルの感想を解きほぐして論考化するのが今回、自らに命じたミッションだ。
さあ、書くよ!
from ama2k46
さかねさんは、やっぱおもろいなー。このプロセスツイートも再録したら?
【執筆のプロセス】《4》
再録、いいかも!
というのはツイートするとなるとネタを隠せないからバンバン出すつもりなの。それでも「論考じたいはじゅうぶんに読む価値のあるものにする!」というのが、もう一つのミッション。これ、やってみないと分からない、コケル可能性大 汗。。。
【執筆のプロセス】《5》
鉄割アルバトロスケットなんかテキトー極まりない
空っぽの宇宙じゃ、ロケットなんて鉄屑よ(笑)
【執筆のプロセス】《6》
「桐島、近いうちに部活やめるってよ」
テキトーだな〜
【執筆のプロセス】《7》
あれ? これ、論考終ってないですか?
「戌井さん、野田総理くらいテキトーになんなきゃダメですよ!」(終)
【執筆のプロセス】《8》
「自民党、野田が一曲歌うってよ」
【執筆のプロセス】《9》
分かっちゃいるけど辞められない♪
【執筆のプロセス】《11》
おねえさん、もっとテキトーでいいです
まだ試合前ですし 汗。。。
【執筆のプロセス】《10》
テキトー テキトー テコンドー
【カウドージ】
キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
【執筆のプロセス】《中断》
日が暮れる前に、米だけ買ってきます。ではでは。
【執筆のプロセス】《12》
「おれの言ってたのは、そういうテキトーじゃねえよ。生きるためのテキトーさだよ。お前のは、テキトーが死んでる」byひっさん
(戌井昭人『ひっ』より)
【執筆のプロセス】《12》おまけ
「まったく、つまらねえ野郎だよ。おめえなんて、テキトーに死んでろ」byひっさん
(戌井昭人『ひっ』より)
【執筆のプロセス】《13》
ひっさんのこの言葉はこの小説の核心だな。「なんとなく生きる」のと「テキトーに生きる」のは違う!
【執筆のプロセス】《14》
あと、僕が『ひっ』を読んで直感した「テキトーに書けてない」というのは、ひっさんとは逆の意味で核心だと思う。
「真面目に書きすぎている!」
【執筆のプロセス】《15》
【執筆のプロセス】《16》
さて。問題が整理できた。
「なんとなく生きる」
「テキトーに生きる」
「真面目に生きる」
この3つは違う。
【執筆のプロセス】《17》
問題を一応整理できたのだけど、この後どうやって論を展開しようか?
【執筆のプロセス】《18》
前半は一応書けた。今日はここまで。明日後半を仕上げる。いくつか論考を進める道があるけれど、どうするか一晩考えよう。
おやすみ☆
【執筆のプロセス】《19》
論考執筆、後半戦スタート!
【執筆のプロセス】《20》
一晩考えて論考の結論が出た。
《トークイベント》
を実現させる☆
【執筆のプロセス】《21》
戌井昭人『ひっ』と國分功一郎『暇と退屈の倫理学』とは問題を共有している。表現者の戌井さんと哲学者の國分さんが同じ問題にたどり着くというのが興味深い。
【執筆のプロセス】《22》
さて。昨晩のおさらい。戌井昭人『ひっ』の問題を整理しておく。「なんとなく生きる」のと「テキトーに生きる」のと「真面目に生きる」のとは違う。
【執筆のプロセス】《23》
國分功一郎さんの『暇と退屈の倫理学』にも「なんとなく退屈」というキーワードが出てくる。「なんとなく退屈」というのは、ハイデッガーの退屈論『形而上学の根本諸概念』における「退屈の第三形式」のことだ。
なんとなくなんとなく♪
【執筆のプロセス】《24》
では、ここで一曲!
ザ・スパイダースで『なんとなくなんとなく』
【執筆のプロセス】《25》
いい曲だね☆
これ、はっぴいえんどの曲だとずっと思っていたよ(汗)。
じゃ、ついでにもう一曲!
大滝詠一で『幸せな結末』
【執筆のプロセス】《26》
これもいい曲だね☆
興味深いからこの二曲の歌詞を比較しておく。
【執筆のプロセス】《27》
二曲ともいいよね☆
ただ、ここで立ち留らないで、もう一歩踏み込んで考えてみる。
【執筆のプロセス】《28》
戌井昭人さんは、「なんとなく生きる」のと「テキトーに生きる」のとは違うという。そして、「なんとなく生きる」のではダメなんじゃないかと考える。
【執筆のプロセス】《29》
國分功一郎さんも「なんとなく退屈」というハイデッガーにおける「退屈の第三形式」を批判的に問う。
【執筆のプロセス】《30》
補足しておくと、ハイデッガーは「退屈の第三形式」=「なんとなく退屈」に可能性を見いだしている。この論説はかなり説得力があり、これを論破するのは容易ではない。しかし國分さんはあえてそれをやろうとする。
【執筆のプロセス】《31》
だいぶん整理できたね。しばらくツイートはストップして、本屋に行って気分転換して、午後から、いやもう午後か、、、家に帰ってから原稿の後半部分の執筆にとりかかります☆
【執筆のプロセス】《32》
おはようございます。
原稿仕上がらず。
なんとか出したいけど、仕事も忙しいから厳しいなー、今週もできるかぎりがんばります★
【執筆のプロセス】《33》
こんばんは。でも、原稿は出来てない。
【執筆のプロセス】《34》
おはようございます。水曜日の朝です。大方の予想通り、原稿は出来てません。文章を『アラザル』でここ2回ほど続けている日記形式にすることと、あとレクチャー調にすることで、やっと流れ始めました。
【執筆のプロセス】《35》
おはようございます。木曜日の朝です。
少し進んだ。でも、まだまだきびしー、がんばります★
【執筆のプロセス】《36》
明日から1泊2日の社員旅行。ケータイとインターネットのない生活になりそう。たのしみ☆
(PCは持っていかない。プリントアウトした原稿にアカは入れる予定★)
【執筆のプロセス】《37》
社員旅行よかったです☆ 日本全国建物は同じ(街並=建材メーカーのカタログ)なのだけど、今回は視界に建物が入らない景色を観られて新鮮でした☆ 海外みたい!
【執筆のプロセス】《38》
おはようございます。
どっちもいい感じ☆
ぼくも原稿がんばりまーす☆ 目標17:00脱稿!
【執筆のプロセス】《39》
こんばんは。原稿いちおう出来ました。
12000字
しかし、indesign体験版のダウンロードに時間が掛かりすぎて、足止めをくらっています(涙)。なんか渋滞にハマったって感じ★
【執筆のプロセス】《40》
おはようございます。
なんとか原稿を提出しました☆ お疲れ様でした。
おっと月曜日だ! いざ仕事☆
【執筆のプロセス】《41》
おはようございます。
もう一回だけ赤を入れました☆大幅な修正はこれで終わりにします。お疲れ様でした。 おっと火曜日だ! いざ仕事☆
【執筆のプロセス】《42》
おはようございます。アラザルメンバーの原稿もどんどんあがってきてる。楽しみ☆
仕事終ったら校正作業に加わります。まずは仕事をやっつけよう! 行って参ります!
【執筆のプロセス】《43》
こんばんは。仕事をやっつけようと思ったら、やっつけられたので帰るのが遅くなってしまいました★ 今晩の校正は2本どまり。
2本とも根源的な問題にアプローチしていたね。濃厚な味わい☆
【執筆のプロセス】《45》
岡崎藝術座『隣人ジミーの不在』を観劇。武谷公雄&山縣太一のコンビがすっごくよくて、稲継美保さんを合わせた3人芝居がうまくはまってた☆
急いで《アラザル校正会》に合流。みんなすごい。みんなお疲れ様でした! ってまだ作業は続いている….
【執筆のプロセス】《46》
アラザルメンバーとskypeで編集後記。将棋の感想戦みたいで面白かった☆ 批評を書く場合は100手くらい考えて、その内の1手を書いている訳だから、作者に後で何を考えていたのか聞くと頗る面白い!
【執筆のプロセス】《47》
無事入稿との知らせを受ける。おめでとうございます☆
『アラザル8』誕生まであと9日!!
『アラザル8』誕生まであと8日!!
【執筆のプロセス】《48》
起きて、仕事して、焼肉定食をたべて、仕事して、定時で上がって、電車に乗って、都心に行って、保坂和志さんのレクチャーを聴いて、お酒を飲んで、酔って、起きて、
【執筆のプロセス】《49》
起きて、9時、風呂入って、上がって、午前中、家の掃除をすることにして、午後、残りの図面を書いて、5時、終って、7時まで、見直して、会社出て、9時まで、カフェで読書して、帰って、
【執筆のプロセス】《50》
朝から「赤いきつね」、いろんな意味で寒い★
【執筆のプロセス】《51》
きのうの2次会で『小説家の饒舌』という本に出てくる饒舌な小説家と話したのですが、たぶん、その人だと思うのですが、今朝の日経新聞(11月11日朝刊)に出てます。
※リービ英雄ではありません。
【執筆のプロセス】《52》
日経新聞・書評『とてつもない特権』。米ドルの信頼が今後どのように推移するのかは、昨今の世界金融の状況をみれば当然考えねばならないことだが、『通貨戦争』にしろ、この手の研究がなぜ米国発なのか? 日本の経済学者は何をやっているのだろう。いつも遅い。
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【執筆のプロセス】《53》
さ、しごと、しごと
【執筆のプロセス】《54》
仕事は予定通り、予定通りには終りませんでした。ま、月曜から現場が動ける目途は立ったので最低限の仕事はした。
【執筆のプロセス】《55》
仕事に負けて、雨にも負けて、多摩川をわたる気力はなく、《アラザル8》白焼最終校正会を欠席。すまん!
from アラザル
そんなさかねさんに……
こんど一緒にうたおう!
幸せに手が届く人もいれば
どうしても手の届かない人もいる
夢を見る人もいれば
夢が遠ざかってゆく人もいる
ねえ、わたしたち、いつまで生きていればいいの?
【執筆のプロセス】《56》
涙ポロポロ
【執筆のプロセス】《57》
「おい、図面はいつできるんだ?」「近いうちに」
「お腹が痛いからやめていいっすか」「うん、いいよ」
そういうものにわたしはなりたい
【執筆のプロセス】《58》
きのう保坂和志先生のレクチャーでカフカの『万里の長城』を読んでいて、保坂先生が、高校の世界史の図録をひっぱり出してきて、OHPで、北西だ、南東だ、北端だ、チベットデカい!感動した!とか言ってるのを聴いてたら、頭がこんがらがってきて、
【執筆のプロセス】《59》
僕の頭のなかに出てきたのがコミさんで、
「コミさんと呼んでいいですか」
コミさんが11PMに出てるのも知らなくて、会ったことなくて、保坂先生の小説の登場人物だと思っていて、
【執筆のプロセス】《60》
保坂先生の小説の登場人物で好きなのは、「東京画」のパイプ椅子のじいさんと「小実昌さんのこと」のコミさんが好きで、
【執筆のプロセス】《61》
それで約束の日の昼すぎに電話をかけて、ご自宅までいただきにうかがいますと言うと、小実昌さんは家までの道順を「ちょっと長いんでメモしてもらえますか」と言った。ぼくは机の上にあった紙の切れ端に書き止めることにした。
(「小実昌さんのこと」)
【執筆のプロセス】《62》
と書くと、面白いことが飛び飛びにあったみたいだが、森の道はただ歩いているだけで、子供時代の冒険心が戻ってきて、途切れなくずうっと面白かった。
(「鎌倉の秘境「冒険」一時間」)
【執筆のプロセス】《63》
うちの教会のひとは、異言という言葉さえもつかわなかった。ただ、ポロポロ、やってるのだ。
(田中小実昌「ポロポロ」)
【執筆のプロセス】《64》
神保町の三省堂で中原さんの「エーガ界に捧ぐ 完全版」を買ったらなぜか栞が日本聖書協会のもので詩篇の引用なんか載っててなんかまがまがしくみえてしまう。
to ブルボン
日本聖書協会のひとが聖書の在庫をチェックしにきた時に、栞を大量にくれるんですよ。長嶋有『祝福』をお買い上げのお客様にもぜひ日本聖書協会の栞を!
【執筆のプロセス】《65》
わーたーしだけのじゅうじかーん♪
【執筆のプロセス】《最終回》
もう寝ます。
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《アラザル8》
ボリュームはいつもよりも抑え気味だけど、執筆者の日頃考えている問題意識がストレートにぶつけられた渾身の一冊です。ぜひご覧下さい!!!!!
※ 「書店員→工場員日記2012年・秋〜戌井昭人の新作小説『ひっ』を読む〜」阪根正行
無事に掲載されました!
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《アラザル》バックナンバーもぜひ☆
拙著「現代小説解読講義:柴崎友香『その街の今は』」が《アラザル3》に掲載されてます!!!