文芸評論

文学拡張大作戦フェア

《初版》(1月5日) ほぼ毎日更新中!! 《担当者日記》 《佐々木敦・古谷利裕・前田塁 文芸批評本三連発刊行記念》 文学拡張大作戦フェア 《第1期》 会場:ジュンク堂書店新宿店(7F 東側人文書フェア棚) 会期:2010年1月2日(土)〜1月31日(日) 《第2…

柄谷行人『初期批評集成』

柄谷行人という人は、甲陽学院という、村上春樹のお父さんが国語の先生をやっていた、当の村上春樹は受験して落ちたらしい、そんな高校出身の詰まるところ秀才である。全くもっていい加減な類推だが、私が長らく活動してきた建築界にあっても、この高校出身…

Road to 大江健三郎 論

001 大江健三郎を読む(2007.07.05〜07.23) 核時代の想像力 (新潮選書)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/05メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見る 読む人間作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 集英社発売日:…

柴崎友香ってなにもの?

必要なのは、なにかするべきことがあるときに、それをすることができる自分になることだと思う。 (柴崎友香『フルタイムライフ』) 僕の文体はどちらかというと、いわゆるドイツ系で、結論やオチがないと文章ではないという暗黙の了解に従ってしまっている…

文学のための覚書き

1.前衛 / 保守 前にあったものを何でもかまわず徹底的に拒否すればするほど、ますます過去に依存することになる。 (ポール・ド・マン「文学の歴史と文学のモダニティ」) 祖先から後世へ伝えるという伝統のただ一つの形式が、すぐ前の世代に属する人たち…

児童文学論序説

1.大人とは 店で働く女性店員を見ていると、既婚、未婚を問わず30歳を超えるとなんだか落ち着きが出てきて、せかせかしていないというか、「勝手なことを言わないで!」と怒られるかもしれないけれど、とてもおおらかに見える。あるフェアで森茉莉(※1)を…